9プリンシプルズ

MITメディアラボ所長伊藤穣一氏(Joi:ジョイ)の書。

本当にこの数年、
明治維新の時のような大きな変革の転機となっていると感じています。
とにかく、時(時代)の流れが速い。
斬新!と思われたものがすぐに陳腐化する時代だなあと感じています。
そんな「加速する未来で勝ち残るために」と副題された本です。

9つの原則を紹介すると:
1 権威より創発
2 プッシュよりプル
3 地図よりコンパス
4 安全よりリスク
5 従うより不服従
6 理論より実践
7 能力より多様性
8 強さより回復力
9 モノよりシステム

個人的な感覚からすれば、これらの内容は
私が学んだMBAでのコアな考え方なので、
その通り!という感じです。
現状というよりは将来必要となる考え方なので
しっかり押さえておいてほしい内容です。

1 権威より創発
組織では、権威も必要な要素という基本は抑えつつ、
そこに埋もれず、創発(クリエイティビティ)は重要。
クリエイティビティをもつためには、
クリティカルシンキングがベースにある。

2 プッシュよりプル
マーケティング戦略ですが、
どちらがいいかは目的によるものの
個人的にはプル戦略を探求したい。

3 地図よりコンパス
今は、非対称、不確実性、複雑なVUCAワールドとよばれる時代
で地図を広げていてはますます時代遅れになる。

4 安全よりリスク
リスクをとらなければ、創発できない。

5 従うより不服従
不服従するためには自分で考え続けるチカラが必要。

6 理論より実践
考えるより、まず行動。

7 能力より多様性
これからは連続性のある専門能力が必要。
1つの専門だけでなく、複数もつこと。

8 強さより回復力
どの企業も、まさにレジリエンスのある人材がほしいと思っています。
「レジリエンス(回復力)」(resilience)は、
困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力をいいます。
つまり、失敗しても立ち上がり前を向いて歩く姿です。

9 モノよりシステム
多くの人が、モノ自体を所有したい欲求がなくなっていると
実感しているのではと思います。
システムやアマゾンのようなプラットフォーマーが圧倒的な強みを持ちます。

この本で再認識しました。